彩り豊かな紅葉の色づきと見頃となる時季は、その年の気象条件に左右されます。

左の写真のような、山頂から登山道上部の見頃は、例年9月の最終週から10月初旬です。直近10年間の記録を見ると、早い年は9月24日前後、遅い年は10月4日前後に見頃を迎えています。
右の写真のような、標高約1,000mの主要な登山口、「いわかがみ平」と「須川高原温泉」付近の見頃は、山頂の見頃から約10日後の例年10月の第1週から2週目頃です。早い年は10月4日前後、遅い年は10月15日前後です。
山頂から登山道上部の見頃を基準にすると、標高約1,000mの天馬尾根(秣岳)登山口付近は約2週間後、標高約800mの表掛(御沢)登山口と裏掛(新湯)登山口付近は約2~3週間後、標高約650mの大地森(世界谷地)登山口と湯浜登山口(湯浜温泉)付近は約3週間後に見頃を迎えます。
紅葉前線は1日で約50mほど山を駆け降りて行きます。山全体で1ヵ月以上に亘り紅葉を楽しめます。

直近10年間の紅葉の見頃と色づき具合をまとめました。
上の左の写真のような状態を山頂付近の見頃、右の写真のような状態を主要な登山口付近の見頃とします。
栗駒山の麓に住み、間近で見続け、life’s workとして四半世紀以上も撮影し続けている管理者の主観です。

山頂付近登山口付近色づき
2024年10月6日10月16日頃(予想)
2023年10月7日10月17日××
2022年10月2日10月10日××
2021年9月30日10月8日
2020年10月3日10月13日×
2019年9月30日10月10日
2018年9月28日10月8日
2017年9月24日10月6日
2016年10月1日10月15日
2015年9月25日10月4日
2014年9月23日10月5日
2013年9月27日

近年、年を追うごとに鮮やかで美しい紅葉が見られなくなっています。
明確な原因は分かりませんが、梅雨と秋雨の長雨や台風、猛暑の影響によるものか、美しく色づかなかかったり、木々の葉が色づかないまま落葉することがあります。
2020年は色褪せたような全体的にくすんだ色合いで、全く色あざやかでない印象を受けました。
2022年は木々の葉が焼けたように傷み、全体的に褐葉のような状態になりました。
2023年には葉の多くが落葉してしまい、色づく土台が失われ、とても残念な年でした。
2024年は、最悪だった2022年と2023年と比較するとだいぶましで、栗駒らしい鮮やかな赤が見られます。ただ、猛暑後の紅葉といった感は否めません。
美しい紅葉の条件が揃うのは、滅多にないことです。