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【起点】 国道398号湯浜温泉入口(宮城県栗原市花山本沢)
【距離】 約8.8km
【登山口標高】 670m
【標高差】 956m
【累積標高差】 約1,120m
【難易度】 体力 ★★☆☆☆  技術 ★☆☆☆☆  危険 ★☆☆☆☆
【その他の情報】 水場 なし  鎖場 なし
【携帯電話】 Docomo 一部のみ  au 一部のみ  Softbank 一部のみ

【登山道概要】
登山道の基点は湯浜温泉の入り口、国道398号脇にある駐車場です。駐車場には20台以上駐車できますが、登山客で満車ということは滅多にありません。裏を返せば、それだけ登山者が少なく、山頂まで約8.8kmと距離が長いことから登山初心者や初級者は立ち入らない領域のため、静かな山歩きを楽しめます。
歩き始めてすぐ出会う、母沢(一迫川支流)の美しい渓流、優美な湯浜の上滝、ランプの宿として有名な湯浜温泉三浦旅館の露天風呂などに心が弾みます。登山道前半は山毛欅の巨木が広がる原生林で森林浴を思う存分味わえます。登山道後半は広大な草原が広がり、夏にはお花畑となります。豊富な高山植物を愛でつつ、蔵王連峰、朝日連峰、月山、鳥海山など南奥羽の山々の展望を楽しめます。栗駒山の懐の深さ、豊かな自然を味わえる、真の山好きにはたまらない魅力的な登山道のひとつです。
登山道は全体的に勾配が緩く、整備が行き届いています。迷いやすい箇所や危険な箇所はほとんどありませんが、距離が長いことからある程度の体力が必要で中級者向けです。沢水以外に水場はありませんので、十分な飲料と食料、そして天候の急変に対応できる装備を持ちたいものです。

【標準所要時間】 登り250分 下り210分
登り(下り)
1.国道398号駐車場 ~10分(15分)~ 2.3.湯浜温泉 ~50分(45分)~ 4.湯浜(古道の森)分岐 ~130分(100分)~ 5.虚空蔵十字路 ~40分(35分)~ 6.須川分岐(天狗平) ~20分(15分)~ 7.山頂
※ 一般的な登山者の歩行時間が基準で、人により大きな差があります。休憩時間は含みません。
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登山口 国道398号駐車場
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国道398号から遠望する朝日に染まる栗駒山
国道398号から遠望する朝日に染まる栗駒山
国道398号湯浜温泉入口の駐車場。秋田側方向
国道398号湯浜温泉入口の駐車場。秋田側方向
国道398号湯浜温泉入口の駐車場。宮城側方向
国道398号湯浜温泉入口の駐車場。宮城側方向
登山口、湯浜温泉入口
登山口、湯浜温泉入口

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1.国道398号駐車場 ~10分(15分)~ 湯浜温泉
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傾斜があり、落ち葉で滑るため要注意
傾斜があり、落ち葉で滑るため要注意
一迫川の支流である母沢に架かる沈下橋
一迫川の支流である母沢に架かる沈下橋
渓流(母沢)に沿って高度を下げます
渓流(母沢)に沿って高度を下げます
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湯浜の上滝
湯浜の上滝
湯浜の上滝
渓流のせせらぎを聞きながら気持ちよい道を歩きます
渓流のせせらぎを聞きながら気持ちよい道を歩きます

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2.湯浜温泉
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渓流に面した野趣ある湯浜温泉露天風呂。入浴料500円
渓流に面した野趣ある湯浜温泉露天風呂。入浴料500円
ランプの宿として有名な秘湯、湯浜温泉三浦旅館。大型犬がお出迎え
ランプの宿として有名な秘湯、湯浜温泉三浦旅館。大型犬がお出迎え
三浦旅館の建物前を通り過ぎると登山道があります
三浦旅館の建物前を通り過ぎると登山道があります
ここから本格的な登山道が始まります
ここから本格的な登山道が始まります

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3.湯浜温泉 ~50分(45分)~ 古道の森分岐
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右に見えるお堂は、大地森御前にあった役行者の石像を移転し納めたもの
右に見えるお堂は、大地森御前にあった役行者の石像を移転し納めたもの
傾斜が少しあるが歩きやすい登山道
傾斜が少しあるが歩きやすい登山道
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登山道にはところどころに標柱があり、起点と山頂までの距離がわかる
山毛欅の大木が広がる登山道。森林浴が気持ちよい
山毛欅の大木が広がる登山道。森林浴が気持ちよい
白絵沢を徒渉します
白絵沢を徒渉します
山毛欅の大木が所々に倒れて、生命の循環を感じます
山毛欅の大木が所々に倒れて、生命の循環を感じます
倒木が登山道を塞ぎ、通行を妨げているところもあり
倒木が登山道を塞ぎ、通行を妨げているところもあり
腐葉土が堆積し大量の水分を含み歩きにくいところもあり
腐葉土が堆積し大量の水分を含み歩きにくいところもあり

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4.湯浜(古道の森)分岐 ~130分(100分)~ 虚空蔵十字路
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湯浜(古道の森)分岐三叉路。左へ進みます。右は世界谷地と大地森
湯浜(古道の森)分岐三叉路。左へ進みます。右は世界谷地と大地森
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歩きやすい登山道
現在地が掴める標柱の存在に安心できます
現在地が掴める標柱の存在に安心できます
いくつか小さな沢があります
いくつか小さな沢があります
標高1,000m付近で勾配が少し急になり岩場があります
標高1,000m付近で勾配が少し急になり岩場があります
標高1,200mを越えると山毛欅林を抜け、展望が開けます。右は虚空蔵山
標高1,200mを越えると山毛欅林を抜け、展望が開けます。右は虚空蔵山
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立派な木道が敷かれた高層湿原。夏にはお花畑となります
小絵沢源頭が木道の終点
小絵沢源頭が木道の終点
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振り返ると蔵王、朝日連峰、月山など南奥羽の山々の大展望が(初夏)
振り返ると蔵王、朝日連峰、月山など南奥羽の山々の大展望が(晩秋)
振り返ると蔵王、朝日連峰、月山など南奥羽の山々の大展望が(晩秋)
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右手に虚空蔵山を見ながら、勾配の緩い登山道を登ります
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雪解けの高層湿原。登山道を振り返って

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5.虚空蔵十字路 ~40分(35分)~ 須川分岐(天狗平)
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虚空蔵十字路、山頂まで約2km
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虚空蔵十字路から北(山頂方向)
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虚空蔵十字路から東(御室方向)
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虚空蔵十字路から西(湯浜登山道方向)
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虚空蔵十字路から南(虚空蔵山)
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残雪期の登山道
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雨による浸食が激しく、荒れています
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高度を上げると展望が良くなります
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西に見えるのは鳥海山
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西には神室連峰も見えます
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虚空蔵山と南奥羽を振り返る
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残雪期の虚空蔵山と南奥羽
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御室からの最短路との分岐
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御室からの最短路との分岐(南方向)
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展望の良い稜線歩きを楽しめます
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登山道は少し崩落しているので視界不良時は注意
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天狗平(須川分岐)直下
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御室(残雪の駒姿)を振り返る
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残雪期の御室方向
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残雪期の大日沢と御沢方向
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三葉黄蓮(ミツバオウレン、キンポウゲ科)
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長葉栂桜(ナガバツガザクラ、ツツジ科)
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岩鏡(イワカガミ、イワウメ科)
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紫八汐躑躅(ムラサキヤシオツツジ、ツツジ科)
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岩梅(イワウメ、イワウメ科)
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岩梅(イワウメ、イワウメ科)
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大葉黄菫(オオバキスミレ、スミレ科)
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高嶺桜(タカネザクラ、別名=ミネザクラ、バラ科)

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6.須川分岐(天狗平) ~20分(15分)~ 山頂
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天狗平(須川分岐) 。5つの登山道が分岐する場所です
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砂礫の広場は山頂までの最後の休憩場所として使われます
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天狗平(須川分岐)から東(山頂)方向
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天狗平(須川分岐)から西(天馬尾根=秣岳)方向
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天狗平(須川分岐)から南(表掛、大地森、湯浜)方向
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天狗平(須川分岐)から北(須川)方向
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標識、視界不良時でも、登山道が分かります
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登山道はよく整備されています
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登山道の目印となる二つの大きな岩、天狗岩
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南側の御室方面。天狗岩を過ぎると視界が開けます
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振り返ると、鳥海山、月山、朝日連峰が遠望できます
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山頂まであとわずか。登山道はよく整備されています
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北西側には、天馬尾根、秣岳、龍泉ヶ原、彼方に鳥海山
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北側には、昭和湖、須川高原温泉、名残ヶ原、焼石連峰
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南西側は奥羽山脈の山々が重畳と
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登山道を振り返ると紅葉の絨毯が
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東方向。紅葉最盛期の山頂へ続く稜線
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西方向。天馬尾根の稜線と秣岳、龍泉ヶ原、彼方に鳥海山
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南方向。南斜面の尾根は真っ赤に色づきます
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北方向。北斜面も赤く染まります。焼石連峰へ続く峰々
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山頂、夏山
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山頂手前から右手(南側)が崖で、この稜線は風が強いので注意
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転落防止用に綱が張ってありますが、視界不良時は要注意
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稜線を振り返ったところ
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夏の終わりごろ、山頂付近の登山道脇はお花畑に
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高嶺桜(タカネザクラ、別名=ミネザクラ、バラ科)が疲れを癒します

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7.栗駒山山頂
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数百人も立つことができる広い山頂。立派な標柱があります
数百人も立つことができる広い山頂。立派な標柱があります
標柱より少し北にある一等三角点
標柱より少し北にある一等三角点
東(岩手県一関市、宮城県栗原市)の方角。北上山地を遠望できます
東(岩手県一関市、宮城県栗原市)の方角。北上山地を遠望できます
西(秋田県、山形県)の方角。鳥海山、月山、朝日連峰、神室岳が見渡せます
西(秋田県、山形県)の方角。鳥海山、月山、朝日連峰、神室岳が見渡せます
南(宮城県栗原市)の方角。大崎平野、仙台平野まで見渡せます
南(宮城県栗原市)の方角。大崎平野、仙台平野まで見渡せます
北(岩手県一関市)の方角。焼石連峰、早池峰山、岩手山が見渡せます
北(岩手県一関市)の方角。焼石連峰、早池峰山、岩手山が見渡せます
紅葉最盛期などは撮影待ちで大混雑します
紅葉最盛期などは撮影待ちで大混雑します
山開き直前の風景。山頂は風当たりが強いため、雪は早くなくなります
山開き直前の風景。山頂は風当たりが強いため、雪は早くなくなります