安易な救助要請は迷惑行為です

10月3日(金)午後、中央登山道で足を痛めた登山者を目撃した人が救助を要請し、栗原市の救急車が登山口へ向かいました。
しかし、足を痛めた登山者は自力で下山してしまい、通報者が救助要請を取り消さなかったため、救急車は登山口でしばらく待機し、空気だけを運んで戻りました。
救急車や救急隊員の数は限られているため、足を軽く痛めた程度の人のために救助を要請をすることは、非常に好ましくありません。
この日は、熊害により救急体制が逼迫していたに違いなく、もしかしたら救急搬送が本当に必要な重症の方が、命を落としていた可能性があります。
今回、安易に救助を要請した人に猛省を促したい。

2025年の夏は、全国で過去最多の山岳遭難が起きています。
救助関係者によると、その要因として、実力と技量に見合わない愚かな登山者の増加、緊急性がない安易な救助要請をする身勝手な登山者が増加しているからだそうです。
救助要請は最後の手段。
「疲れたから」、「暗くなったから」、「足をつって動けない」、「足首をひねった」、「道に迷って動けない」等々、自分たちで出来ることもせず、その程度のことで救助要請するのは、とても愚かな迷惑行為です。
登山の基本を学び、軽度の怪我の場合は助け合い、道迷いは紙の地図とGPSを持つなど準備をしていれば避けられること。
あなたの遊びと安易な救助要請のせいで、本来なら助かるはずの地元の住民が亡くなっているかもしれない、という重大なことをしっかり考えてください。
最近、倫理観と自己責任の意識が欠如している登山者が増加して嘆かわしい限り。

緊急性が高く、どうしようもないと判断したときは、手遅れにならないように迷わず救助を要請しましょう。
また、その場に居合わせた登山者は可能な限り手助けしましょう。
山では助け合いの心が大切な命を救うのです。

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