2020年の紅葉について

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栗駒山の紅葉はとっくに終わり、山里の紅葉も見頃が過ぎようとしています。

Webmasterは冬眠するので、冬期間は更新をお休みしますが、眠りにつく前に栗駒山の今季の紅葉を振り返ってみたいと思います。

今季は新型肺炎の影響で、旅行やお出かけが制限されたせいか、都市や観光地などと比較して感染の可能性が低く安全だと思われる登山が見直され、秋の栗駒山には例年よりも多くの方が訪れました。

紅葉の最盛期は、好天になかなか恵まれずやきもきさせられましたが、紅葉自体も当たり年と言えず、とても残念な印象が拭えませんでした。

今季の山の色づきは、例年と比較して色褪せたような、全体的にくすんだ色合いで、鮮やかでない印象を受けました。
特に「栗駒山の赤」”Kurikoma red”とでも呼びたいような、燃えるような深みのある真っ赤な色付きが深まりませんでした。
七竈(ナナカマド)の色付きは濁ったようにくすみ、更紗灯台(サラサドウダン)の葉は見ごろになる前にだいぶ落葉してしまい、楓(カエデ)は焼けて褐色になっているものが多く見受けられました。
山の東西、太平洋側と日本海側でも違いが顕著で、山頂から眺めると、特に太平洋側(宮城)側はいまいちでした。
栗駒山の紅葉を初めてご覧になり、感動された方には水を差すような話で申し訳ないですが、写真を趣味とするWebmasterにとって、今年の紅葉は撮影する気にもならないほどでした。

栗駒山を40年以上にわたり見続けている地元民に言わせると、年を追うごとに鮮やかな紅葉を見られる機会が少なくなっているように感じています。
その明確な原因は分かりませんが、梅雨の長雨による日照不足と温暖化による猛暑の影響が考えられます。
紅葉に必要な色素の生成が十分に行われないまま季節が移ろうので、色鮮やかな紅葉にならないようです。
ちなみに、青森の林檎農家によると、温暖化が叫ばれてから林檎の色づきも悪くなっているのだとか。

散々なことを書きましたが、それでも栗駒山の紅葉を初めて見る方は、涙を流して感動するほど美しい風景だったに違いないはず。
来年こそは最高の紅葉を期待しています。
今年満足された方も、ぜひまたお越しいただき、日本が誇る山岳紅葉の絶景を体験していただきたいです。

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