6月7日の朝、見ごろを迎えた深山金梅と雛桜に癒されようと東栗駒に登ったところ、東栗駒の稜線手前にあるケルンで、予期せず熊と遭遇し、肝を冷やしました。
僕は40mくらい離れた岩場の上で様子を見ていましたが、後続の登山者がその存在に気づかず、熊にどんどん近づきます。
大声で呼びかけたものの声が強風でかき消され、10m以内の至近距離まで近づいてようやく声が届き止まってくれましたが、登山者が出会い頭に驚いて大声をだし、僕の目の前で襲われ最悪の光景を見るのではないかと気が気でありません。
熊を追い払おうにも下手に刺激して、熊の間近にいる登山者が襲われたらどうしようかと不安でしたが、大声で叫びました。
熊は人に慣れているのかまったく動ぜず、逆にこちらに向かって来る素振りを見せて焦ります。
風下にいたのでスプレーが使えず、最後の撃退手段としてナイフをいつでも抜けるように準備しつつ、投石で戦う覚悟を決めました。
幸い僕らが襲われることはなかったものの、熊はさっぱり逃げてくれず、どうしたら良いのか分かりません。
その場でうろつく熊を追い払うことが出来たのは、たまたま持っていたドローンで威嚇できたからです。
でも、熊は遠くまで逃げず近くにずっと留まり、登山道にまた戻りたいような感じだったので、何も知らない後続者が鉢合わせして襲われたら大変だと思い、その場に2時間くらい留まり、熊を監視しながら、登山者に注意を呼びかけました。
熊と鉢合わせたのは不幸でしたが、この方は動揺して大声を出し、背中を見せて逃げるなど熊を刺激することなく、熊を睨み付けて目を離さず、じりじりと後退するという、とても冷静に対処されたので襲われなかったのだと思います。
熊に出会った時の、お手本のような理想の対応でした。
熊の至近距離にいた方の活動日記はこちらです↓
栗駒山、熊に初遭遇そして救世主に救われる!
https://yamap.com/activities/40542636
今回は悲惨な事故が発生せず胸を撫で下ろしましたが、いつか不幸な事故が起こりそうで心配です。
あの熊が若く好奇心旺盛なだけの怖いもの知らずなら良いですが、もし登山者が食べ物を持っていることを知っているなら、とても怖い存在です。
熊は栗駒山のどこにでもいますが、東栗駒の稜線でよく見かけます。
くれぐれもご注意ください。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。